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霊感はないはず…④(完)

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霊感はないはず…(完)

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あとがき

私が住んでいた団地。
たった3年間なのに、その短い期間に本当、いろいろなことがあった。

夫婦ゲンカからの傷害事件が2回。
飛び降り自殺が数回。
そして同じ学校に通う男の子の事故死。

個人的なことを言えば、
弟が病気で死にかけたり、
祖父が交通事故で大怪我を負ったり、
両親が離婚したり。

なんだか、その地区には禍々しいものが渦巻いていたのではないか…と思ってしまう。
私には霊感はないし、なんでもかんでも霊的なことに結び付けるつもりはない。
でも、真夜中にベランダから飛び降りようとしたのは事実。
「寝ぼけただけでしょ?」
と言われればそうかもしれない。
でも、時は真夜中。
みな寝静まっていた時間帯で、下手したら本当に命を落としていた。
自殺する理由もないのに、小学生が自殺したと処理されていたのかもしれないのだ。
あの時、隣の部屋で寝ていた父がよく起きて私を柵から引きずりおろしてくれたなと思う。
私には自室から窓を開けてベランダの柵に上がった記憶が全くない。
父が声を上げて飛び出してきて、ようやく自分の現状に気づいた感じだった。

もしかしたら、何か禍々しいものに呼ばれてそれについていこうとしていた私を救ってくれたのは、あの男の子ではないだろうか。
父を起こしてくれたのは、不慮の事故で思いがけず短い生涯を閉じた彼だったのではないだろうか。

もう何十年も前のこと。
真実なんて誰もわからない。
私も父にもわからない。
それどころか、父はそんなことがあったことすら忘れているだろう。
でも私は今でもあの男の子が救ってくれたんだと思わずにいられない。

だから、そのマンションは大島てるさんのサイトで事故物件とされてはいても、怖いことなんてないだろうと思っている。

 

霊感はないはず…
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